翻訳に参加した本が今日刊行されます。
ウィンストン・ブラック(大貫俊夫監訳)『中世ヨーロッパ—ファクトとフィクション—』平凡社、2021年
私は第9章の「中世の医学は迷信にすぎなかった」を担当しました。中世にヨーロッパの医術は野蛮か迷信のどちらかと言われがちですが、実はきちんと理論にもとづいており、しかもその理論はイスラーム圏と重複していたという話です。現在のような暗黒のイメージが形成されたのはヴィクトリア朝イギリスだったという驚きの展開で、誰がどのようにして作り上げたのかもきちんと解説されています。